留萌港
狙いを留萌港に変えることにした。いつもの場所で準備を終えたが、すでに午前八時をまわっていた。
 マルボは覚悟していたが、何のアタリもなく、時間だけが空しく過ぎてゆく。しばらくして「アタリ」だがニシンとは違う。「やはり、チカ」だった。ガッカリ感は歪めないものの形がいい、20センチ前後で子持ちなのだ。
 今までの経験から言うと、チカが釣れ出してからニシンが釣れるパターン。だとすれば期待出来るかもしれない。ここはどんどんチカを釣り、ニシンを……。
 となれば、撒き餌を多めにしなければ、砂に小生の助っ人「オキアミ大将」・「濃縮オキアミ」・オキアミ、これで完璧である。
 定期的にチカは釣れるが本命のニシンは釣れない。次の日も休みなので、ここはとことん粘ることにした。陽が落ち街灯に明かりが付きはじめたとき、7メーターの竿が海中に引き込まれた。すぐにニシンだと確信した。29センチのニシンだったが、その後アタリは無く、次に来たのは朝方で、チカの群れに交じって32センチのニシンがあがった。
結局、ニシンが3匹(29・32センチのニシンと、いただいた28センチ)・20センチ前後のチカが68匹だった。
貴重な3匹のニシンは、「刺身」と「しめニシン」になった。

留萌港のニシン釣りはこれから、ゴーデンウィークあたりがピークになるだろう。
tanken